自分を実験台に使いすぎた「ペースト食ダイエット」の話

ペースト食ダイエットを実践する30代女性がキッチンでミキサーを使って食材をペースト状にする様子 メンタル
ペースト食ダイエットを試した私が、食べることの大切さを見つめ直した瞬間。

私はこれまで、数えきれないほどのダイエットを試してきました。
糖質制限、断食、置き換え、カロリー計算──。
その中でもなぜか一番長く続いたのが「ペースト食ダイエット」でした。

「ペースト食」とは、食材をミキサーにかけてペースト状にしたもの。
当時の私は、これを食べ続ける生活を約1年間続けていました。
そして、痩せた代わりに、大切な何かを失っていったのです。


きっかけは、介護現場で見た“食の工夫”

社会人になって初めて勤めた職場は、介護施設でした。
そこでは、食事をうまく摂れない方のために「ミキサー食」「ペースト食」を提供することがありました。
固形物を飲み込みづらい方にも美味しく食べてもらうために、見た目や味を工夫して提供する──そんな姿を見て、私はふと思ったのです。

「自分の食事も、こうやってみたら痩せるかもしれない」

根拠はありませんでした。
ただ、「固形よりも消化が早そう」「胃腸にやさしそう」「なんとなく痩せそう」──そんな直感だけで始めたのです。


ペースト食生活の始まり

私はすぐにミキサーを買い、自炊をペースト化。
柔らかい野菜や豆腐、スープ、おかゆを混ぜ合わせて飲むようにしました。
食材が限られるため、同じ味を何日も繰り返すこともありました。

確かに体は少しずつ軽くなり、見た目もシュッとしました。
「食べる量を減らさず、ペーストにすれば痩せるんだ」と思い込んでいたのです。
この頃は、結果が出ていたこともあり、不安よりも満足感のほうが勝っていました。


体に現れた“異変”

半年ほど経ったある日、鏡を見てハッとしました。
白髪が増えていたのです。
さらに顔色は黄色を通り越して茶色っぽく、常にどこか疲れたような表情。

便秘も悪化し、下剤を飲まなければ出せません。
ペースト状の食事は噛む必要がないため、あっという間に食べ終わり、
一瞬お腹が満たされても、すぐに空腹が戻ってきました。

筋力も落ち、体力もなく、日中の眠気と倦怠感に悩まされるように。
そのころの私は、まるで“生きる力”まで削られていくようでした。


やめたきっかけと、気づき

決定的だったのは、白髪が明らかに増えたこと。
「これ以上はおかしい」と感じて、ペースト食生活をやめました。

今思えば、私は“痩せたい”のではなく、
どこかで「弱い自分を証明したかった」のかもしれません。
まるで「病人のようになってもいい」と思っていたのかもしれない。
そんな自分を、今では笑って振り返れます。


“食べること”は、生きること

ペースト食をやめてから、私は「食べる」という行為の意味を考えるようになりました。
噛むことで満足し、味わうことで心が満たされる。
そのどちらも、私にとって「健康」を作る大切なプロセスだったのです。

食事は「減らすもの」ではなく、「自分を満たすもの」。
痩せることだけを目的にしていた私は、
食べ物の温かさや香り、咀嚼の心地よさを完全に忘れていました。


同じように悩むあなたへ

もし今、極端な食事制限や「これならすぐ痩せそう」と思う方法に惹かれているなら、
少し立ち止まって、自分の体に問いかけてみてください。

「私は、本当にこれで幸せになれるだろうか?」

“痩せること”は一つのゴールではありますが、
“生きるための食事”を見失ってしまえば、本当の健康は手に入りません。

今の私は、以前よりもゆっくり食べ、よく噛み、味を感じながら過ごしています。
そのほうが心も体も軽く、そして何より自分を大切にできている気がします。


まとめ

「ペースト食ダイエット」は、たしかに痩せるかもしれません。
けれど、それは“体重を減らす”だけの話。
食べることは、本来“自分を生かすこと”。

この1年間の経験を通して私は学びました。
「食べることを我慢する」のではなく、「食べることで自分を整える」。
それが、本当に健やかに生きるためのダイエットだと。

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