社会人になってから、仕事や人間関係のストレスで過食に走り、最高体重70kgを記録した経験があります。心が疲れたとき、なぜか食べることしか自分を慰める方法が見つからなかったのです。この記事では、私がどのようにして「食べることでしか安心できなかった日々」を過ごし、そこから少しずつ心に向き合うようになったかを、ありのままに綴ります。
気づけば体も心も重くなっていた
社会人になって、いつの間にか過去最高の体重を記録していました。毎日の仕事に追われ、人間関係に悩み、心に余裕がなくなっていた私は、唯一の安らぎを「食べること」に求めていたのです。疲れた体と張りつめた心を落ち着かせる方法は、それしか思いつきませんでした。
食べることでしか安心できなかった日々
仕事のプレッシャーや上司とのやり取り、思い通りにいかない日々の中で、食べることは心の拠り所でした。「お腹いっぱいになると安心する」——その感覚が、少しだけでも心を軽くしてくれる。それでも、心の奥底では「こんなことでいいのだろうか」という小さな不安も抱えていました。しかし、食べることで得られる安心感は、孤独を埋める唯一の手段のように感じられ、やめられませんでした。
体重の増加と現実逃避
53kgくらいだった体重は、あっという間に60kgを超えました。服のサイズが合わなくなっても、「まだ大丈夫、そんなに太って見えない」と自分に言い聞かせ、現実を直視することを避けました。その頃の私は、体重のことよりも、食べることで得られる心の安らぎに意識が向いていたのです。
周囲の言葉が胸に刺さる瞬間
65kgを超えた頃、職場の同僚に言われた一言が心に重くのしかかりました。
「新しい職員が入ってきたのかと思った」
太ってしまったことで、まるで別人のように見えたのだと知り、胸がぎゅっと締め付けられる思いでした。それでも「ここまで太ったのなら仕方ない」と、どこかで心の扉を閉ざしてしまう自分もいました。
食べることでしか癒せない孤独
食べている瞬間だけが幸せで、他に自分を癒す方法を見つけられない日々。食べることで安心を得る習慣は繰り返され、体重は69kgに達しました。そしてついに、ある人に言われた言葉が心に深く突き刺さります。
「ほんとうに20代?」
驚きと同時に、深い悲しみが込み上げました。でも、これは自分を責めるためではなく、現実に気づかせるためのサインだったのかもしれません。
どうして食べてしまうのか
振り返ると、あの頃の私は「体」ではなく「心」が疲れていたのだと思います。仕事や人間関係のストレス、孤独感や不安——それらから逃げるために、食べることで自分を守ろうとしていたのです。心の隙間を埋める手段として食べ物を選んでしまった自分に、罪悪感よりも、ただ寄り添いたい気持ちがわきます。
少しずつ気づいたこと
食べることで得られる安心は一時的で、根本的な解決にはならないことにも気づき始めました。本当に必要だったのは「心の安らぎ」や「自分をいたわる時間」。少しずつ、自分に優しくする方法を探すようになりました。ゆっくり散歩をする、友人と話す、趣味に没頭する——小さな行動が、心の隙間を少しずつ埋めてくれました。
まとめ:心のSOSに耳を傾けて
あの頃、私は食べることでしか自分を守れないと感じていました。でも、心の声に耳を傾けることで、少しずつ違う道を見つけられることもあります。同じように孤独や不安で食べることで心を癒している誰かに、この体験談が少しでも寄り添えますように。



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